3.3 未来のために何をすべきか - 日本が真の投資立国になるための、日本とグローバルサウスの投資・資金循環の環の形成
福岡 功慶 | |
PROFILE 2007年東京大学工学部計数工学科卒、2018年米国イェール大学 総合学術大学院 国際・開発経済学修士。 国家公務員として化学産業、ヘルスケア産業の振興業務に従事。その後、タイへの駐在、インフラ輸出や日本企業の海外サプライチェーンの高度化、南西アジアの担当を経て、現在は洋上風力事業の推進を担う。 そのような中、民間有志との議論を通じ、現場の問題意識に基づき、真に社会に影響力のある政策案を立案したいという思いから、Policy makers labを設立。 |
日本のGPIF等の運用先として、グローバルサウス向けの重みを上げる
インフラ等への資金需要は旺盛であるがグローバルサウスの市中金利は10%超となることも少なくありません。他方、インフラなど長期計画でプロジェクトを運営するためには、この高金利が足かせとなることも多く、グローバルサウスのこの課題を解決し、日本としても経済的利益を得るという、一石二鳥の経済政策として、日本の長期・低利の資金をグローバルサウスの国内インフラ投資向けの供給を強化します。具体的にはGPIFの運用額のうち全体の2%(約4.5兆円)をグローバルサウス向けとするのが良いと考えます。
グローバルサウス向けのファンドを創設(日本版テマセク構想)
グローバルサウスの成長及びイノベーションを取り込むため、日本版テマセクを創設、その下にはベンチャーキャピタルを創設し、グローバルサウスの成長産業やスタートアップへの投資を強化します。その情報を日本企業に貫流することを通じて、海外における協業やイノベーションの還流に役立てます。
対内投資の促進のため、海外企業向けの工業団地(SEZ)を造成する
国内3カ所に欧米、グローバルサウス向けの海外企業工業団地を造成することで、重点国からの投資を促進します。
目次
環の構成
3. 未来のために何をすべきか
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